特集コラム

Column 5 吉祥寺グルメ

吉祥寺グルメ
2011/09/08

八献(はっこん)

日本の季節を口まで運ぶ、和食の名店。

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和食の世界では、食材の楽しみ方を三つに分けている。
出始めや初物などの「走り」
その時最も美味しいとされる「旬」
最後にもう一度その味を楽しむ「名残」

日本の四季に、季節の変わり目・・・つまり過ぎ行く「名残」と新たな季節が運んできた「走り」が出会う四つの時期を加えた八つの季節を、とっておきの料理で楽しんでもらいたい。

それが、2011年吉祥寺に新しく誕生した和食のお店「八献(はっこん)」の名前の由来だ。

「手を加えない」という調理法。

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「一番難しいのは『食材を活かす』ということなんです」と、語ってくれたのは店主の草野さん。せっかく産地直送で仕入れた最高の食材も、調理で手を加えすぎたら台無しになってしまう。だからこそ、なるべく手を加えずに美味しく食べてもらえる方法を日々追求しているのだそう。

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脂のたっぷりのった魚は少し炙って魚本来の味を楽しめるようにしたり、昆布は根元と先端でだしの取り方を変え旨味を99%引き出したり。食材の味を最大限に使うことで、調味料を使わなくても滋味深いものとなる。

料理には欠かせない塩ですら、味を付けるのではなく甘みを引き出したりくさみを消すためだけに使うのだというから驚きだ。

目の前に供される一皿を味わえば味わうほど、日本の食材を一番美味しくいただけるのは、やはり和食だということを改めて感じさせてくれる。

幅広い人たちに楽しんでもらうための工夫。

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若い人たちにこそ和食の魅力を知ってもらいたいという思いから、前菜からお造り、さらにはデザートまで付いた10品のおまかせコースを3980円で提供している。これなら、日本酒をいただいてもふたりで1万円ほどと、「日本料理=高級」というイメージを覆す価格設定が嬉しい。

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店内は様々なシチュエーションに対応できるよう、カウンター席以外にも窓際のテーブル席、大人数用のお座敷も用意されている。もちろんおすすめは、料理を仕上げる美しい手さばきが堪能できるカウンター席だ。

野菜と魚が中心で油も少ないというヘルシーさから世界各地で人気の高い和食。せっかくその本場に住んでいるのだから、今こそ日本料理の魅力を気軽に、心ゆくまで味わってみてはいかがだろうか。

八献(はっこん)
http://hakkon.net/
twitter:@hakkon2011
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-13-6 キューアンドケービル3F
電話:0422-28-5185
営業時間:18:00-翌2:00(日・祝は17:00-23:30)
定休日:月曜日

文・取材 / 赤井恒平

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