Column 2 吉祥寺のおみせ
Pearls White(パールズ・ホワイト)
真珠って、面白い!!
6月の誕生石でもあり、美しい光を放つ『真珠(Pearl)』。銀座などの有名アクセサリー店でショーウィンドウに飾られていたりするのを見ると、「お値段高そうで、自分にはちょっと…」と思ってしまいがちだ。
しかし、そんなイメージを見事に変えてくれるのが、今年の10月、中道通り近くでリニューアルオープンした『Pearls White(パールズ・ホワイト)』だ。
ウッド調の看板を掲げ、おしゃれな雰囲気が漂うお店の正面からは、とても“敷居が高くて入れなさそうな専門店”という感じはしない。むしろ、「ちょっと入ってみようかな?」という興味さえ沸いてくる。
店内では、親子でもある社長と店長が、ときどき馴染みのお客さんと楽しそうにおしゃべりしながらも手を休めることなく、仲良く作業をしている。
木目調のショーケースやトルソー等にさりげなく飾られた、真珠をベースにしたアクセサリーたち。そんな素敵な商品に囲まれながら、“真珠の面白さ”について店長が分かりやすく説明してくれる。彼の軽快で熱いトークに、どんどん真珠の世界へ…と引き込まれていく。
日本で真珠といえば、冠婚葬祭のシーンを連想する人が多いかも知れない。だが、欧米ではそうではないらしい。アメリカではハイ・スクールのパーティーで、ヨーロッパでは少々個性的な“バロック・パール”を日常で、それぞれ身に付ける人が多いそうだ。
ここでは、完成品のアクセサリーだけでなく、種類も形、大きさもいろいろな真珠の粒の中から、自分でお気に入りを選んでオリジナルデザインをオーダーすることも出来る。(モチロン、予算もお好みで!)
店長の話を聞きながら、いろいろな色や形をした真珠の粒を、実際に見せてもらった。1粒1粒どれも個性的な形をして光り輝いて、表情があって面白い。ついつい、時間が経つことも忘れてしまう。
「真珠って、カジュアルにも使える…」 あらたな印象を持ち始めた。
…だが、それだけでは終わらなかった。
さらに強烈なカルチャー・ショックを受ける真珠たちに、このあと出会うことになるとは…
珍しい真珠たち
「真珠って、すごい!奥が深い!!」 心底そう思ったのは、ショーケースの中に飾られた、とても珍しい2種類の真珠を紹介してもらった時だった。
ひとつは、まだ一般的には取り扱いの少ない『無調色真珠』。こちらは、女性のメークの話に例えていうなら“すっぴん肌!”に近い状態のもの。通常、真珠は、美しさを整えるために“お化粧”という調色加工がなされたものが多い。無調色真珠とは、“もともと真珠がもっている美しさを引き出す”ために、最低限の加工だけで終えたものを指す。
「自分のお肌は…」なんて、内心ヒヤヒヤしながら、調色・無調色それぞれの真珠たちを眺めてみると…光の輝き方がまったく違う!これには本当にビックリした!!
店長が自身の目で確かめてから買い付けただけあって、調色の真珠も、モチロン美しいのだが…無調色の輝きは、自然の風合いが整った透明感があるのだ。
もうひとつは、奄美大島で養殖された『マヴェ真珠』。奄美産のものは、国内でもこのお店ほど扱っている店舗は少ない、とのこと。
こちらも、店長自ら奄美の養殖業者を訪ね、おめがねに適ったものだけが、ショーケースに並んでいる。
よく、真珠は“人魚の涙“に例えられることがあるが、このマヴェ真珠はまさにその通りだ。半球形の”涙“たちは、光の当たり具合によって銀色や虹色にも見える。
先代からの想いを継いで
この店が真珠への強いこだわりを持っているのは、先代創業者から続く「真珠の本当の面白さや宝石の楽しさを、多くのお客様に伝えること」を大切にしているからだ。
今回の取材中も、先代の頃からのお客さんが絶えず来店し、社長や店長と談笑しながら購入したジュエリーの修理をしてもらったり、リメイクの相談をしたり…誰もが、ジュエリーをとても大切にしている様子がひと目で分かる。
「自分のために、そして大切な人のために、きっちりと真珠のことを説明してから提供したい」と熱く語る店長の言葉も、長年のお客さんたちを見て納得できる。
“Only One”の真珠を見つけたくなったら…ぜひ、このお店へ足を運んでみることをおススメしたい。
Pearls White(パールズ・ホワイト)
http://j-white.jp/
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-19-5
電話:0422-27-5529
営業時間:11:00-19:00
定休日:毎週水曜日