Column 2 吉祥寺のおみせ
kanal（カナル）
吉祥寺に育ててもらった！
商店街の中のセレクト・ショップ
いつも多くの人々でいつも賑わう、中道通り商店街。飲食店、青果店、日用雑貨…etc. さまざまなお店が軒を連ねるなか、西洋風のクラシカルな外観のお店が一角にある。
日本語で「運河」を表す、セレクト・ショップの『kanal（カナル）』は、柔らかい陽が差す運河のほとりをイメージさせるようなお店だ。クラッシックが流れる店内には、素敵な洋服やアクセサリーたちが、アートのように飾られている。
海外での暮らしが長いオーナーは、15年前にロンドンのノッティング・ヒルで洋服のお店を開いていた経験がある。 kanalを出店する場所を決める際、ノッティング・ヒルと街の人のイメージが重なった吉祥寺を、すぐに思い浮かべたそうだ。「吉祥寺で買い物をする人は、あちらの人々と同様に、ものの目利きが鋭い。そんな街で、自分が本当に良いと思える洋服のお店を出したかった」とのこと。
また、「日常生活が感じられる商店街に出店を！商店街を歩く人に、お店で出す服を気に入ってもらいたいから…」ということも、絶対に譲れないことだった。 そんな思いを抱きながら、当初『READY FAST』という名で、彼は中道通りにお店を開いた。途中、現在の店名『kanal』への変更を経て、今年で8年目を迎える。
「今日までずっと、ここでお店を続けてこられたのも、街や皆さんに支えてもらったから。吉祥寺に育ててもらったおかげで、今がある」彼は、きっぱりと言い切る。
ハイ・クオリティと、身に付けやすさ ―kanalに並ぶ洋服たち―
このお店では、オリジナル・デザインの「canticle canticles （キャンティクル キャンティクルズ）」や「La sifon （ラ・シフォン）」をはじめ、外部ブランドの「polkadot （ポルカドット）」、「okura（オクラ）」などの商品を扱っている。
「素晴らしいデザインのアイテムは、自分たちが企画した・しないに関係なく、お店で扱いたい」というスタンスから選び抜かれた洋服たち。どれもオシャレでありながら、着る人にとって優しく、愛着がわきそうなものばかりだ。これらは、幅広い年代層から人気があり「母子でリピーターになるお客さんも多い」という。
たとえば、自社企画の「canticle canticles」や「La sifon」は、着心地の良さを考え、生地などの素材や縫製の細かな部分までデザインし、契約工場に発注して作っている。特に、色合いについては、「店内のライトでも、自然光でも映えるような色」を意識しているそうだ。「canticle canticles」の中でも、常時人気がある「Aラインコート」は、毎年色を変えて製造し、今まで400枚以上売れた人気商品だ。適度なハリがありつつ着心地も良い生地のコートは、光に当たると上品な色味を放ち、とても美しいシルエットだ。
試着のみでも歓迎です！ ―kanalが大切にしていること―
「当店で扱っている洋服たちを購入してくださる方には、ずっと長く、大切に着ていただきたい。」とのこと。この方針からkanalでは、購入後の修理依頼を除き、返品は受け付けていない。それだけに、日頃から試着サービスを、とても大切にしている。「一度着てみたい…」という人も、いつでも歓迎しているそうだ。
今まで、「canticle canticles」のコートの購入するまで、何度かお店に足を運んでスタッフの皆さんと相談しながら決めた人…試着を重ね、手持ちの洋服とのコーディネートを考えながら「polkadot」のドレスを購入した人…etc. じっくりと時間をかけて購入した人ほど、リピーターになる率がとても高いそうだ。そんなお客さんとのやり取りが「kanalにとっても嬉しく、より良い洋服を提供するために大切なこと」なのだという。
今年の春は…愛着がわくアイテムを探しに、中道通りの“運河”を散策がてら訪ねてみるのも、楽しいかも知れない。
kanal（カナル）
http://www.kanal.bz/
※2011年5月、URL変更予定
住所：東京都武蔵野市吉祥寺本町2-19-6
電話：0422-20-7213
E-mail：uquna@me.com
営業時間：12:00-20:00
定休日：不定休
