特集コラム

Column 2 吉祥寺のおみせ

吉祥寺のおみせ
2012/11/14

yövalo

北欧の素朴で温かい食器の魅力を届けたい
北欧雑貨「yövalo」(ユアバロ)

吉祥寺駅から東急通りを北へ15分ほど歩いたところに、北欧雑貨店「yövalo」はある。薄い水色の木枠のガラス扉は、フィンランド、ヘルシンキの食堂を舞台にした映画「かもめ食堂」を連想させる。

店内には、ちょっと厚手で、素朴な絵付けの食器たち。ほとんどが北欧のものだが、どこか懐かしい。この店のオーナー池田美都さんがスウェーデン、デンマークなど北欧のマーケットで直接買いつけたアンティークだ。

他にもほうき、皮製品、アロマソープ、トートバッグなど北欧に限らず池田さんの感性に呼び寄せられた雑貨がそろう。

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そもそも北欧の食器に触れるきっかけとなったのは、池田さんがアルバイトをしていた喫茶店でのこと。その温かみにすっかり魅せられた彼女は、いつしか自分でもこういう食器を紹介したいと思うようになった。

当初、それほど具体的に出店を考えていたわけではないが、知人から現在の場所を紹介され、あれよあれよという間に、オープンすることが決まった。とはいえ、商品の買い付けなどしたこともない。ネットでマーケットの開催場所を調べ、4月にスウェーデン、フィンランドに1人で飛んだ。「冬でも地下で開催できるアンティークの大きなマーケット会場で、ディーラーを見つけて、彼の家にある商品なども買い付けてきた」というからすごい行動力だ。

お客さんと思いを共有できるのが嬉しい

店主と呼ぶには、あまりにも初々しい池田さんだが、実は現役の大学4年生。就職も考えていたが、やはり「自分のやりたいことを」と、店をスタートさせた。

資金もアルバイトをしたり、銀行から借りたり・・。不安はなかったの? と聞くと、「自分の好きなことを大事にしていれば、お客さんは来てくださるし、思いを共有できるんじゃないかと思っているんです」と笑う。

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「yövalo」とはフィンランド語で「夜の光」を意味する。北欧の長い冬とどんよりとした気候。雪にとじこめられ、家の中での生活時間が長い分、その暮らしを少しでも明るく楽しくするようなきれいで豊かなデザインの雑貨。

自分の暮らしを足下から見直そうという動きのある今の日本で、池田さんの選んだ一つのカップ、一枚の皿から、またいろいろな物語が生まれそうだ。

■ 北欧雑貨 「yövalo」(ユアバロ)
http://www.yovaloshop.com/
住所:武蔵野市吉祥寺北町2-2-22 テナント2号室
営業時間:13:00-20:00
定休日:水曜、金曜
TEL/FAX:0422-27-5101

文・取材 / 吉マムかよ

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